近年まではゲーム実況自体は黙認されていましたが、個人で収益を得たり、企業がゲーム実況を商用利用しているのでガイドラインが明確化されるようになってきました。
ゲーム実況のガイドラインはメーカー・制作会社・企業によって変わるため、そもそもゲーム実況をおこなってはいけないタイトルもあります。
ガイドラインを破ったゲーム実況は著作権違反に当たるため、最悪の場合はチャンネルの削除だけでは済まされずに刑罰が課せられます。
この記事ではYouTubeチャンネルで正しくゲーム実況を行うため、YouTubeでゲーム実況の収益化が許可されているメーカー・企業・タイトルについてまとめています。
著作権についての解説や許可されているかどうかの確認方法も掲載しているので、1つ1つチェックしてゲーム実況の下準備を完璧にしましょう。
- ゲーム実況と著作権の関係について
- ゲーム実況を始める前にチェックすべき項目
- 収益化が許可されているゲームのメーカー・企業・タイトル一覧

当サイトではYouTubeチャンネルを収益化するための記事も用意しているので、まだ収益化できていない方はこの記事と合わせて参考にしてください。

目次
許可されていないゲーム実況は著作権侵害にあたる

ゲーム実況はそもそもゲームという「著作物」を扱っているため、実況者はゲーム実況を無許可で自由に行うことはできません。
多くのメーカー・制作会社・企業はゲーム実況に関するガイドラインを制作しているので、ガイドラインさえ守っていればゲーム実況が可能になります。
一方でガイドラインを守らないゲーム実況は「著作権違反」になり、権利者から実況動画の差し止めや、著作権違反による刑罰が課される可能性があります。
ガイドラインにはいくつか種類があり、ゲーム実況そのものに制限をかけているものや、全面的にゲーム実況を認めているケースもあります。
これはゲームのタイトルや企業の方針によって変わってくるため、ゲーム実況をする前に配信・収益化が可能か必ず調べましょう。
著作権対策についてまとめた記事も用意しているので、ゲーム実況を始める前に以下の記事からゲーム実況と著作権の関係について学びましょう。

ゲーム実況をする前に配信・収益化が可能かチェックしよう
- ゲームタイトルの公式サイトをチェック
- ゲーム制作会社の公式サイトをチェック
- ゲーム販売メーカーの公式サイトをチェック
- ゲームの起動画面をチェック
- 分からない場合は問い合わせる
ゲームは様々な企業が絡んで発売されているため、ゲームタイトルの公式サイトだけでは解決できないパターンがあります。
ゲーム実況の許可についてはゲームタイトルのホームページに記載されていることが多いものの、見つからない場合はゲームの開発元・販売元のサイトを確認しましょう。
家庭用ゲーム・PCゲーム・スマホゲームでは、ゲーム実況に対する許可の度合いも変わってきます。
多くのPCゲーム・スマホゲームはゲーム実況を認めていることが多いものの、家庭用ゲームは比較的厳しいガイドラインを設けているケースも目立ちます。
『ペルソナ5 ザ・ロイヤル』動画・生放送等配信ガイドラインのお知らせ | ペルソナチャンネル https://t.co/CLBQTZEsAP #P5R pic.twitter.com/HRrOL6IbSC
— モルガナ_ペルソナ広報 (@p_kouhou) October 30, 2019
ゲームの販売元による制約の例としては、アトラス制作の『ペルソナ5』が有名です。
ペルソナ5はアトラスがネタバレを禁止するために配信できるエリアを決めており、これを超過すると最悪の場合は法的措置をとられる可能性があります。
ゲームメーカーを守るためにも、配信者としての権限を守るためにも、著作権は絶対に破ってはいけません。
くえすとちゃん
収益化が許可されているゲームのメーカー・企業・タイトル一覧

個人によるYouTubeの収益化が許可されているゲームメーカー・企業・タイトル一覧は上記の画像の通りです。
ゲーム実況を認めている企業が多いものの、コナミのようにゲーム実況に厳しい企業も存在します。
収益化OK | 任天堂・スクウェア・エニックス・セガ・EPIC GAMES・アクティビジョン・ブリザード・UBISOFT・Microsoft・ロックスター・ゲームス・エレクトロニックアーツ |
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収益化OK(制限有) | カプコン・サイゲームス・アトラス・フロムソフトウェア |
収益化NG | コナミ |
「バンダイナムコゲームス」や「DMM.com」のように他社IPのゲームを多数リリースしている企業は一概に言えないため、ゲームタイトルごとに確認しましょう。
もちろん他の企業も全タイトルが許可されているわけではないので、やはりゲームタイトルごとのチェックが必要です。
以下の項目ではゲームメーカーごとの具体的な例を提示しているので、収益化を行う前に確認しておきましょう。
任天堂
- 個人の動画投稿・実況配信・収益化は自由
- 創作性の無い切り抜き動画、公式動画の無断転載は禁止
- チート、クラッキング、改造などの不正行為は禁止されている
任天堂はガイドラインを独自に作成しており、YouTubeに投稿されたゲーム実況による個人の収益化を認めています。
個人で利用する範囲なら許可を取る必要が無いため、ほぼ自由な活動ができます。
ただしNintendo Switchのような任天堂ハードで遊べるからといって、全てのゲームが実況できるわけではありません。
あくまでも任天堂製のゲームに限ったガイドラインなので、サードパーティ製のゲームは対象外となります。
スクウェア・エニックス
- 個人の動画投稿・実況配信・収益化は自由
- ©Square Enixという著作権表示が必要
- 創作性の無い切り抜き動画、公式動画の無断転載は禁止
- チート、クラッキング、改造などの不正行為は禁止されている
スクエアエニックスもゲーム実況の大部分を認めており、YouTubeに投稿されたゲーム実況による個人の収益化を認めています。
ただし動画内で使用しているゲームがスクウェア・エニックスの著作物であると分かるような帰属表示が必要です。
カプコン
- ガイドラインに沿っている場合のみ動画投稿・実況配信・収益化が可能
- ゲーム内の機能・ゲーム本体の機能を用いた場合のみ許可されている
- キャプチャーボードの使用は不可
カプコンはキャプチャーボードを利用したゲーム実況を認めておらず、ゲーム内の配信機能・ゲーム本体の配信機能を使った場合のみゲーム実況が可能です。
具体的な例として、PS4のブロードキャスト機能、Steamの配信機能ならば特別な許可を得ずとも配信ができます。
コナミ
- ガイドラインに沿っている場合のみ動画投稿・実況配信が可能
- ゲーム内の機能・ゲーム本体の機能を用いた場合のみ許可されている
- 個人でも収益化は禁止
コナミはキャプチャーボードを利用したゲーム実況を認めておらず、ゲーム内の配信機能・ゲーム本体の配信機能を使った場合のみゲーム実況が可能です。
ただし収益化については禁止されているため、ゲーム実況自体を避けておくほうが無難です。
PS4のゲーム実況はブロードキャスト機能で著作権対策になる

PS4のシェアボタンを押すと利用できる「ブロードキャスト機能」なら、著作権違反にならずに配信ができます。
ブロードキャスト機能は公式に認められている配信方法であり、ゲームタイトル側で配信の制限を設定できるためです。
ただしゲームによってはブロードキャスト機能による配信は認められていても、収益化が認められていないケースがあるので、必ず配信する前にゲームの公式サイトを調査しておきましょう。
ブロードキャスト機能の詳しい使い方・実際の配信方法は以下の記事で解説しているので、参考にしてください。

YouTubeで収益化が許可されているゲームのメーカー・企業一覧のまとめ
- ゲームタイトルのHPからガイドラインを探す
- ゲームタイトルごとのガイドラインが無ければ企業のHPをチェック
- PS4のブロードキャスト機能なら安心

YouTubeでの収益化を許可している企業は多いものの、中には条件つきだったり、完全に禁止している企業もあります。
基本的にはゲームタイトルごとに扱いが変わってくるので、ゲーム実況をする前にゲームのHPにアクセスしてガイドラインの有無を確認しましょう。
ガイドラインを破ってしまうと動画の差し止めやYouTubeチャンネルの凍結が行われ、最悪の場合は刑罰が課されます。
ゲーム会社の権利を守るためにも、自分のチャンネルを守るためにも著作権には最新の注意を払いましょう。